- 2011.07.21
- 関の考え方
原子力発電の論点整理「第四回 世界の電源別発電量」
-
※このシリーズは,原子力発電設備の今後の取扱方針を考えてゆくために当該設備の現状を先ず把握することを目的としております。
原子力発電に深い知識を持って、今後の原子力発電に関するご自身の意見を持つためにご利用ください。
1.世界の電源別発電電力量 (原子力比率の高い順に)
国名 原子力 水力 石炭 天然ガス 1 フランス 77 11 5 2 韓国 34 43 18 3 日本 24 27 26 4 ドイツ 24 46 10 5 アメリカ 19 49 21 6 ロシア 16 19 48 7 カナダ 14 59 17 8 イギリス 14 33 46 電力資源は、自国で出来るだけ賄うことが理想である。国家の根幹である電力発電を他国に影響をされないようにするために。
そのため、自国の資源をできる限り利用する方法で発電を行うことにより、各国の発電別電力量は特色が見て取れる。
その中でも、フランスの原子力発電比率が77%と突出している。
これは前回に見たとおり、余剰電力を他国に販売する戦略が関連している。その他の国は、34%以下であり、他の発電方法とバランスを考慮されている。
特に日本は、原子力、石炭、天然ガスがほぼ比率で拮抗。これは、自国でエネルギーの自給率が低く、リスク分散を考慮したものである。
更には、次回以降で見ることにするが、それぞれの発電コストやCO2排出量など、複数の項目を勘案の上で、各国独自で、現在の電源別の発電量を決定しているのである。